• 和名:タモトユリ(袂百合)
  • 学名:Lilium nobilissimum
  • 開花期:6〜7月
  • 茎丈:60〜70cm
  • 花径:15cm程度
  • 花色:白
  • 花形:漏斗形
  • 花の向き:斜め上
  • 香り:強い芳香

鹿児島県十島村(トカラ列島)の口之島のみに原生していた固有種。既に野生のものは絶滅しています。

江戸時代には薩摩藩から江戸幕府への献納品で、採取を固く禁じられて保護されてきました。しかし第二次世界大戦後、欧米の園芸業者が目を付けて高値で買い取ったために乱獲され、1952年のトカラ列島の本土復帰後まもなく幻のユリとなりました。

その後、北海道の土屋淳二氏が実生繁殖による球根養生に成功して、園芸用に流通しました。それを元に保護増殖活動が行われていますが、限られた株から殖やすうちに葉や花の形が変わってきて、もう元のタモトユリとは違うものになってしまっているようです。

絶壁の岩棚などに生息しており、崖の上から吊り下ろした篭に乗り、球根を袂に入れて採取したことが名前の由来といわれています。学名のnobilissimumは「気品ある」の最上級形容詞で、「最も気品あるユリ」を表します。

茎が太く直立、葉も独特の幅広、受け葉、花は花弁厚く、上向き咲き、緑青色から純白になり、花弁にフリルが入ります。草姿と花のバランスがよく、気品のある素晴らしいユリです。

オリエンタルハイブリッド系の園芸品種に上向きの形質を導入した、交配親として極めて重要な原種です。